2 地震エコーの出現強度、継続時間と地震パラメタとの定量的関係

観測している物理量は電波の強度(電界強度)であって、ラジオについている(最近はついていないラジオが多い)”Sメータ”のレベルである。 地震エコーと呼んでいる現象は、電界強度 が数デシベルから数十デシベル突然2、3秒間で上昇し一定の強度を保って数十分から数時間継続し、 そしてまた2,3秒で元に戻る、というものである。

これがほぼ毎日観測されて 継続されるが次第に継続時間が短くなり、 ついには観測されなくなる時期があり(静穏期と呼ぶ)これに入ると9日以内に地震が発生する。 その震央は観測点と地震エコーの周波数を発信している放送局 との間またはその2点を焦点とする楕円 の内部となることが多い。 その地震のマグニチュードMは地震エコーの総継続時間Teから推定できる。

その経験式は
   Log10(Te) = 0.7M + a
aは観測点で少し異なるが、札幌観測所では;
   a = -1.0
である。また最大震度Iとも関係があって
   Log10(Te) = 0.68I + b
札幌観測所では;
   b = 0.40

震源が100㎞より深い地震についてはこれらの経験式が当てはまらなくなる。深さ200㎞でMが6を超す地震でも地震エコーは観測される確率は低くなる。

Teの総継続時間が100分はM4.3、Te:1000分はM:5.7、Te:5000分はM:6.7、Te:40000分はM:8.0にそれぞれ相当する。 M4クラスの地震の地震エコーは数日前に観測されるが、 6クラスでは1か月前後、7クラスでは2か月以上、8クラスでは3~4か月前から観測される。 2011年のM9.0では8か月前から観測されていた。

電界強度変化の記録例