最近の地震エコー発生状況

2019-01-14 2018年7月中旬から始まった島原観測点での地震エコー(3)

2018-10-31
30日までの地震エコー日別総継続時間のグラフです。地震エコーは5日の休止の後また継続するようになりました。
2018-11-03
02日16時54分紀伊水道でM5.4(最大震度Ⅳ)の地震が発生しましたが、この一連の地震エコーとは関係はないと思います。

2018-11-09
08日までの地震エコーのデータです。最近は毎日観測されています。放送局は宮崎局(86.2Mhz)と新居浜局(89.2Mhz)ですが両者の間の方角にある四万十局(78.5Mhz)は反応していません。この理由としては、宮崎局ではなく沖縄県国頭局(86.2Mhz)、新居浜局ではなく沖縄県那覇局(89.1Mhz)であることが考えられます。つまり予想震央域は九州東部・南東部とそれらの海域のみならず沖縄本島とその周辺域が震央になる可能性もあります。
2018-11-18
周波数と放送局の関係をもう少し詳しく説明します。島原観測点でのモニター周波数は以下の通りですが、受信機の帯域幅が0.3Mhzあるので0.1Mhz毎に割り当てられている放送波が3波混信する可能性があります。+-0.1Mhzずれている局名も調べると多数の局があることが判ります。これらの局からの地震エコーが生じた場合には、アンテナの方位が判っていてもどこかの山頂で反射している可能性があってどの放送局からのものか判別は出来ません。

周波数(Mhz, )目標局(W)----------------------[+0.1Mhz(W)]------------------[-0.1Mhz(w)]----------------------------------------------
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78.5, 四万十局, 100-----------------------------------山口局, 100---------------------熊本局, 100-------------------------------------------
79.0, 鹿屋局, 100----------------------------------------------------------------------------津 局, 3kw, 諫早局, 10, 中津局, 10------------
83.8, 南阿蘇局, 100, (新宮局, 100)---------------御坊局, 100---------------------笠岡局(岡山県), 100, さつま局, 100----------
86.2, 宮崎局, 500,-------------------------------------阿蘇, 3, 国頭局(沖縄県)100.----------------------------------------------------------
89.2, 新居浜局, 100, (西脇局, 100)-------------- 島原局, 30, 玖珠局100,-----------室戸局, 10, 那覇局, 6K,------------------------

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2018-11-21
本日04時10分種子島近海の深さ130kmでM5.2の地震が発生しました。15日からデータ転送にトラブルが発生しているためにこの地震が今までの新居浜局からの地震エコーに対応するかどうかはっきりしません。14日までの予想ではMは5から6と推定していました。データ転送が回復すれば判ると思います。
2018-11-25
24日までのデータ転送が復旧しました。地震エコーの発生状況を下に示します。地震エコーはほぼ連続的に継続していて静穏期はありませんでした。したがって種子島近海のM5.2の地震はおそらく該当しないと思われます。従来、震源が深い地震の場合には地震エコーは現れにくいです。

2018-11-29
27日までのデータです。新居浜局(那覇局のー0.1Mhz隣)と宮崎局(国頭村局のー0.1Mhz隣)からの地震エコーは減衰して27日には無くなりました。6月下旬から続いてきた一連の地震エコーはこれまで起きたM5クラスの地震と関係性がないか考察してみます。9月中旬に沖縄本島南東沖でM5.6,5.1を含む群発的な活動がありました。新居浜局からの地震エコーの総継続時間ΣTeから予想されるMは5.7で概ね一致しました。また8月下旬から9月上旬にかけて四万十局(山口局のー0.1Mhz隣)からの地震エコーがありその後山口県でM4.6が発生しました。関係がありそうに見えたのですが四万十局のΣTeから予想されるMは5.5前後でM4.6は小さすぎます。むしろそのすぐ後に起きた沖縄の群発地震に合うようです。沖縄群発地震以後に起きた浅いM5クラスは(11月21日屋久島西方沖M5.2深さ123kmが起きましたがこの深さでのM5クラスは地震エコーは発生しない)ありませんので9月25日から積算した新居浜局のΣTeからこれから発生する地震として考えます。11月26日までのΣTeは1180時間で、予想Mは6ー6.5です。

2018-12-02
12月01日までのデータを示します。11月29日は観測されず28日は欠測でした。30日は9時間観測されてやはり全体に減衰傾向です。
2018-12-04
12月1,2,3日ともに観測されず静穏期に入った可能性があります。地震発生の可能性が高まりました。
2018-12-06
4,5日も地震エコーは観測されませんでした。静穏期に入った可能性があり、地震発生の可能性は増々高まりました。
2018-12-17
11日からデータ転送に不具合が発生して欠測しています。10日に地震エコーが観測されて静穏期かどうか判らなくなっていますが、地震発生の確率は高いままと考えるべきでしょう。

2018-12-22
データ転送が再開しました。21日までの地震エコーの発生状況です。静穏期ではなく散発的で弱まる傾向です。12月18日21時06分に起きた種子島近海のM4.5は該当しません。

2018-12-27
26日までの地震エコー発生状況です。25日に日向灘でM4.1が二回発生しましたが該当しません。

2019-01-06
1月03日熊本県北部でM5.1の地震が発生して最大震度6弱を観測しました。予想Mは6-6.5でしたので一見該当しないようですがこれ以上大きいじしんも起こりそうもありませんので再考してみます。11月21日種子島西方沖M5.2,深さ123kmの地震を該当せずと判断しましたが、該当したと訂正します。これ以降に発生した地震エコー総積算値ΣTeから、1月03日まで発生したいくつかのM3.5以上の小地震(Nov.30日向灘M3.5, Dec.08日向灘M3.9, Dec.18種子島近海M4.5, Dec.25日向灘M4.1x2回)のMに相当する積算値を差し引き、残りの積算値からMを推定するとM5.2となりほぼ合致しました。これでいままでの地震エコー発生と地震との関係が定量的に説明可能になります。九州の地震活動は北海道のそれと比較すると、浅い地震が多く日高山脈のような電波を遮断する地形がありませんので小さいMの地震でも地震エコーを発生していると考えられます。ですからΣTeを計算する時に、北海道では無視していた小地震を、九州では考慮する必要があったわけです。下の図は1月5日までの地震エコー発生状況ですが12月26日から静穏化していました。

2019-01-08
21時39分種子島東方沖でM6.4が発生しました。従って1月06日の考えは誤りであったことになりました。やはり11月29日に述べたようにM6-6.5が正しかったようです。記録を見直すと12月27日-31日に振幅の小さい地震エコーが観測されておりましたが、Mの推定にはほとんど影響はありません。「小さい地震のΣTeを考慮する(引き算する)必要はない」は北海道で得た重要な経験則でした。なお推定Mの誤差を考えると同じM程度の地震がもう一度発生することがあり得るので注意が必要です。
2019-01-11
気象庁の地震データによりますと最終的なMは6.0でした。予想よりも低めの値なのが気になります。このまま何も起こらなければ終息宣言ですが、M6.5程度が起こる可能性も少し残ります。なお1日以降は地震エコーの発生は全くありません。
2019-01-14
静穏になってから12日経ちました。地震はありませんので終息したと断言できます。そこで2018年7月22日以降の総括として地震エコーの経緯とM5以上の地震の関係を考えます。島原観測点では、経験則の
Log10( ΣTe ) = 0.7M + b ------- Te : 分 (1)
のb値が決まっていませんでした。およそ -0.2 くらいであろうと仮定していました(この値は馬荷観測点で得られた値)。7月16日に初めて現れた新居浜局と宮崎局からの地震エコーは沖縄本島沖のM5クラスの群発的な活動(最大M:5.6)直前に静穏化しました。この時のΣTeは29130分で推定Mは5.66(b= -0.5)となりました。この後9月25日から新居浜局と宮崎局からの地震エコーが現れて11月22日には種子島西方で深さ123km,M5.2が発生しましたが直前の静穏期はなくそのまま継続的に2019年1月1日まで観測されました。1月3日に熊本県北部でM5.0が発生して震度6弱を観測しましたが、予想されている地震がこれかどうか迷いましたが、1月8日に種子島東方沖でM6.0が発生して該当せずという結論になりました。9月25日からのΣTeは52620分で推定Mは6.03(b= -0.5)となりまた。1月8日の地震の気象庁Mが3回変わったので計算を保留していましたが、M6.0が確定したようなのでb値を最も合うように決めると-0.5となりました。
一連のタイムチャートです。

2018----------------------------------------------------------------------------------------------------2019-----------------------------------------------
7/16----------------------------------9/25-------------------------------11/22-----------------------1/1------------------1/3------------1/8------------
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エコー始め_________静穏期_エコー始め________________________________静穏期____________________
______________________沖縄M5.6________種子島西方沖M5.2(深123km)___________熊本M5.0_種子島東方沖M6.0
_______________________該当_____________________該当せず_________________該当せず_______該当_______